音楽の始まりは古い。音楽は、「秩序立った音の集合」と定義できる。音自体は自然現象であるが、それが文化と組み合わさることで様々な音楽が生まれたと考えられる。音楽は先史時代から存在し、4万3千年前にアナグマの骨で作られた笛が発見されており、当時のヒトの生活に取り入れていたと思われる。音楽は、ヒトに対して大きな影響力を持っている。例えば、音楽はヒトに高揚感を与えるし、癒しの効果も持つ。音楽は、ヒトにとって不可欠な存在であり、ヒトの進化と共に発展してきた。先史時代の音楽については不明な点も多いが、洞窟に残された壁画などから、原始宗教であるシャーマニズムで用いられたのは確実である。音楽には、社会的機能もある。音楽は、社会に一体感をもたらし集団をまとめる力がある。軍隊には軍楽隊が付き物であり、古代ではトランペットや太鼓により戦意が高揚された。
過去から現在に至るまで多種多様な文化が存在するが、音楽を持たない文化は世界中に一つもない。音楽がヒトに及ぼす理由は未だに定かではない。しかし、ヒトを含む世界を構成する分子が粒子と波動で出来ていることを思えば、振動の一形態である音楽がヒトに大きく影響するのは当然と思える。